前回、
抗酸化作用の高い、有名なビタミンのビタミンAとCをそれぞれ説明してきた。
今回は最後の抗酸化作用のあるビタミンでおそらく一番有名な、【ビタミンE】について紹介をしていこう。
まずビタミンとは
そもそもビタミンとは?
ビタミン。
それは、三大栄養素である、”脂質、たんぱく質、炭水化物”とは違う栄養素であり、
上の3つのメイン成分の補佐として効果を発揮するのが主な役割だ。
ビタミンとはドイツ語の”ビタ=生命”という箇所から来ている。
そのため、生命維持に必要不可欠な成分として非常に重要であるが、現代の日本人は明らかに不足しているのが目に見えてわかると思う。
ビタミンは主に、脂溶性ビタミンと水溶性のビタミンの2つに分かれており、
それぞれ、
水溶性のビタミン
- ビタミンB1(チアミン)
- ビタミンB2(リボフラビン)
- ナイアシン(ニコチン酸、二コチンアミド)
- ビタミンB6(ピリドキシン)
- 葉酸(フォラシン)
- ビタミンB12(コバラミン)
- ビオチン
- パントテン酸
- ビタミンC(アスコルビン酸)
脂溶性ビタミン
- ビタミンA
- ビタミンD
- ビタミンE
- ビタミンK
となっている。
ビタミンの効果としては、
【糖質・アミン酸・脂質の代謝、細胞の増殖、抗酸化作用、核酸の合成、薬物の代謝】など、
様々な方面で幅広く役割を担っており、不足することで重篤な病気になることも十分に考えられる。
日本人はビタミン不足?
日本人に限らず、世界的に見ても、ビタミンやミネラルなどの微量元素が不足しがちなのは、もはや世界共通の話題であろう。
この世界は糖質などが多く出回っていて、そしてその反対にたんぱく質不足なども懸念されている。(発展途上国と先進国で差はある。)
その糖質やたんぱく質などのアミノ酸、そして脂物の脂質などは、その分解や吸収、代謝をするためにビタミンが消費されるのだが、
現代の日本人は食べ物が偏りすぎるために、三大栄養素ばかり摂り、ビタミンやミネラルは疎かにする傾向がある。
そのため、糖質やたんぱく質などは過剰に摂取するのに、その消化や代謝に必要な成分は摂らないという、肥満や生活習慣病まっしぐらな生活を送っている。
また、ほとんどのビタミンは食事で摂取しなければならないが、微量元素(栄養素)と呼ばれる通り、微量で効果を発揮するので、
決して日頃の生活の中で摂れないわけではないはずだ。
ビタミンが欠乏してくると、
- 骨形成障害
- 骨粗鬆症
- 免疫機能の低下
- 口内炎
- 顕著な肌荒れ
などを引き起こすため、重要な成分というのは理解していただけただろうか。
ビタミンは全体的に過剰症はあまりないが、不足症はかなり重大な症状を引き起こす。
ビタミンは他のビタミンと助け合う?
ビタミンBなんかは、基本的には【B群】とし活動することが多いし、
ビタミンCは、ビタミンP(キャベジン)や亜鉛などと一緒に摂取することで吸収率が良くなる。
また抗酸化作用の強いビタミンEは、同じ効果を持つセレンなどと一緒に摂取すると、効果が上がる。
マルチビタミン&ミネラルのサプリメントは、市場にたくさん出ているし、一度に基礎ビタミン類を簡単に摂取できるのおすすめしている。
もちろん、お肉や魚介類や新鮮な野菜や果物には、まだまだ知られていない栄養成分があるため、実際は食事から直接食べて摂取した方が、お得な感じもする。
ビタミンEとは
アーモンド効果で有名
人の身体は、外から摂った食べ物からエネルギーを生み出し、貯蓄している。
そのエネルギーを生み出す過程で、酸素が使用され、消化・分解・吸収されていく。
その過程で生まれる、強い酸化力のあるものを、【活性酸素】という。
活性酸素とは
私たちが生命活動を営む上で酸素の利用は必須となります。
活性酸素とは、呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が、通常よりも活性化された状態になることをいいます。
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ヒトを含めた哺乳類では、取り込んだ酸素の数%が活性酸素に変化すると考えられています。
活性酸素は、体内の代謝過程において様々な成分と反応し、過剰になると細胞傷害をもたらします。
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大気中には、約20%の酸素が含まれており、生物はこの酸素を利用し生命活動を維持しています。
酸素は、外部からの様々な刺激を受け、反応性の高い活性酸素に変化します。
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活性酸素は、細胞伝達物質や免疫機能として働く一方で、過剰な産生は細胞を傷害し、がん、心血管疾患ならびに生活習慣病など様々な疾患をもたらす要因となります。
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そのため生体内には、活性酸素の傷害から生体を防御する抗酸化防御機構が備わっていますが、活性酸素の産生が抗酸化防御機構を上回った状態を酸化ストレスといいます。
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引用元:厚生労働省
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とあるように、活性酸素というのは、細菌を攻撃する一方で増えすぎることで、正常な細胞まで攻撃することがある(酸化ストレス状態)。
その時に攻撃されやすいのが、細胞膜である【不飽和脂肪酸】であり、ビタミンEはその細胞膜に常にあり、この膜の状態を調整する重要な働きがある。
ビタミンEの抗酸化作用
ビタミンEは、この細胞膜の不飽和脂肪酸が酸化され、過酸化脂質になるのを防ぐという大切な働きがある。
また、血中のコレステロールも脂肪の膜で形成されており、それも活性酸素により過酸化脂質になるため、
それが血中に内側にこびりつくことで動脈硬化になってしまう。
それを防ぐのもビタミンEの仕事だ。
ビタミンE自体は酸化しやすいのだが、自身が代わりに酸化することで、周りの重要な成分や器官の酸化を防ぐため、食品などでも抗酸化剤として(トコフェロール)使用されている。
そのため、普段からビタミンEを摂取しておくことで、体内の脂質の酸化を防ぎ、
それにより血中の流れを循環させることで、必要な栄養成分や免疫成分、酸素などを身体全体にきちんと届けることが出来る。
この血行の障害を予防することこそが、ガンや疾病含む生活習慣病などの予防の最善策となり、第一守備部隊となるのだ。
女性ホルモンの一つである黄体ホルモン、男性ホルモンの生成分泌にも作用し、生殖機能を維持し、更年期障害の予防にもなる。
また大気汚染により、肺の組織が酸化しやすい現代人にとっては、ビタミンEは必須成分だ。
汚染物質が体内に入ると、ビタミンEが肺に集まり、酸化に対抗するべく、抵抗してくれる。
現代人には必要な成分
ビタミンEはまた、
- 抗酸化作用
- 細胞の損傷修復
- 溶血防止
という作用があり、
特に、【未熟児の溶血性貧血】【深部感覚障害の予防】【小脳失調予防】という重大な疾病の予防になるので、生まれた瞬間から不足しないように適度に摂取が望ましいと言えよう。
注意ポイント
また、過酸化脂質がたまることでリポフスチンという老化成分が産出されるのだが、
ビタミンEが不足している人には、このリポフスチンが多いと多いという研究結果も出ている。
そのため、ビタミンE自体が、アンチエイジングにどう作用しているのかは明確なものはまだ研究途中だが、
ビタミンEの摂取が多い人ほど、この老化成分が相対的に少なくなるため、結果的にアンチエイジング効果が期待できる。
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ビタミンEの多く含む食品とオススメサプリ
どんな食材を食べればよいのだろうか
ここではビタミンEを多く含む食材とオススメのサプリを紹介していこう。
アーモンド(乾燥)30g | 約9mg |
にじます一切れ100g | 約6mg |
ヘーゼルナッツ30g | 約6mg |
うなぎ100g | 約5mg |
かぼちゃ80g | 約4mg |
ひまわりの種30g | 約4mg |
あゆ一切れ80g | 約3.5mg |
となっている。
一日の摂取目安は男性10mg、女性は8mg。限度は一日600mg。
そのため、ナッツ類やお魚系、含有している油などを普通に食べていれば、不足することは無いだろう。
それでも不安という方は以下のものを奨励するので、ぜひ自身の健康に役立ててほしい。
※普通に売っているものでも構わないが、その一粒の含有量を比較して、一体何粒、何十粒摂らないと足りるのかなどを吟味しながら選んでいただきたい。
まずはこういうアーモンドを間食として小分けにして、持ち運ぶことをオススメする。
パーソナルトレーナーは、結構な確率でアーモンドの素焼き1キロを買っていることが多く、管理栄養士の健康バキバキの先輩でも、やはりアーモンドを買っていたし、筋肉・健康面から見ても申し分ない。
こちらはディアナチュラから出ている単体のビタミンE。
一日一粒で140mg摂れる。ビタミンEは過剰症はほとんどなく、限度量が600mgのため、これ一粒で容易に不足解消が望める。
一度に他のビタミン&ミネラルも摂取したいのならば、オススメはやはりネイチャーメイドのスーパーマルチビタミン&ミネラル。
一度にすべて補えるというのがやはり一番のポイントであり、我々もずいぶんお世話になっている。
一家に一つあれば、不足は無いはずだ。
こちらはドクターズチョイスから出ている、研究医・医師監修・作成の信頼あるマルチビタミン&ミネラル。
その為金額も少し高くなっている。(画像をクリック)
このドクターズチョイスのマルチビタミン&ミネラルでは、栄養成分だけでなく、野菜/果物のエキス(果汁)だけでなくその皮、果肉、種、全て丸ごと使用し凝縮しているというのが最大のポイント。
そして合成人工ではなく、天然オーガニックという最大の利点を生かし、
野菜と果物などを一粒で摂取し、健康とアンチエイジングを丸ごと補完できる優れものだろう。
高い物にはそれなりの理由と根拠がある、ということだ。
ぜひ自身に合ったものを選んで、抗酸化作用成分をたっぷりと毎日摂り入れ、いつまでも若々しい健康なままでいてもらいたい。