あんなかっこいい背中になってみたい!
背中で語れる人に!
あんなに美しいラインの身体になってみたい!
そんな欲望むきだしのあなたの、その願いをかなえてくれる。
それが自重トレーニングでも王道のチンニング/懸垂。
今回はこのチンニング/懸垂に焦点を当てて、
- 効果
- 鍛えられる筋肉
- フォーム作り
- おすすめのトレーニングギア
- おすすめの回数とセット数
などに分けて説明をしていこう。
チンニング/懸垂の効果
著作:アカシア
懸垂/チンニングは、身体の後面である背中の、特に上部を強固に作り上げられるトレーニングとして世界でも愛されているトレーニングの一つ。
トップアスリートから初心者まで、幅広くトレーニングすることが出来、
バーベルを持たない分、スクワットやデッドリフトなどのようなトレーニングと比べるとケガはしにくい。
鍛えられる箇所は主に、
- 広背筋
- 大円筋・小円筋
- 僧帽筋や菱形筋群
- 上腕二頭筋や前腕筋群
- 三角筋の後部(肩)
- 握力
- そして、空中でバランスを保つための体幹(特に腹斜筋)
鍛えられる筋肉が上半身に集中していて、懸垂/チンニングをやることで、背中の上部を作り上げることが出来る。
また背中だけでなく、握力から始まり、力こぶである上腕二頭筋なども合わせて高度に鍛えることが出来、
複合関節運動(多関節運動)として、
- デッドリフト
- スクワット
- ベンチプレス
のビッグ3と並び、4番目のビッグ4としても君臨している(そう思っている笑)
身体を引き上げる力
ものを自分へ引き付ける力
ベントオーバーロウと並び、背中の引くプル系では最上位のトレーニングに位置する。
懸垂/チンニングをすることであなたは、
こんな嬉しい効果!
- 腕が太くなる→半そでがかっこいい。
- 背中のラインが逆三角系になるので、シャツやスーツなどがびしっと決まる。
- 脇周りのたるんだ脂肪を撃退出来る。
- 鉄棒が楽に出来るようになる。
- スポーツなどでアスリートのパフォーマンスアップにもつながる(負荷をかけることで期待大。)
- なにより、腕相撲に強くなる。(むしろこれが本命)
男性も女性にとっても、きっと素晴らしい効果と恩恵を得られるトレーニング、それが懸垂/チンニングだ。
懸垂/チンニングで鍛えられる筋肉!
著作:アカシア
ここでは主に、懸垂/チンニングで鍛えられる筋肉を紹介していこう。
背中には様々な筋肉があり、
- 広背筋
- 僧帽筋
- 大円筋・小円筋
- 大菱形筋・小菱形筋
- そして肩甲骨付近のローテーターカフ
などがあり、人の後面を実に様々な形と機能で支えている。
また、背中の筋肉は前面の約3倍の耐久力があると言われている。
※すべては紹介出来ないため、懸垂/チンニングの筋肉の説明については別記事にて説明する。
そのため、ここでは代表的な鍛えられる筋肉である、
- 広背筋
- 上腕二頭筋
- 大円筋
の3つに絞って解説をしていこう。
背中の上部を形成する広背筋
背中は筋肉が多い箇所でもある
広背筋は、人間の筋肉のなかでももっとも面積が広い筋肉として有名だ。
上腕を背中の方や下の方へ強く引くときに最も作用する筋肉であり、
例えば、クライミングの選手などは、この広背筋が異常に発達していることがしばしば見られる。
※以前アイスクライミングの選手を担当していた時にとても発達していたのを覚えている。
広背筋一つで見た目ががらりと変わる。
- 起始:腸骨稜後面、仙骨後面、第7胸椎~第5腰椎
- 停止:上腕骨の小結節稜
- 機能:肩関節の内転、伸展、内旋、水平伸展
- 支配神経:胸背神経(C6.7.8)
懸垂に限らず、ラットプルダウン(背中を鍛えるマシン/上からケーブルに繋がっているバーを引くやつ)、ダンベルロウやベントオーバーロウ、
あとは先ほど話した通り、クライミング系の種目やうんてい、上り棒、鉄棒競技などでも非常に強力に作用する。
代表的なのは体操の選手の競技の中でも、【吊り輪】だろう。
あれはもう広背筋に対して殺筋行為に等しいほどの負荷が掛かっている。笑
広背筋を下で支える大円筋
大円筋も重要な背中の筋肉
大円筋も広背筋と同じく【引く】という作用に強く関わっている。
広背筋と一緒に働くことで効果を発揮し、広背筋のサポートをしているため、いわば広背筋の相棒のようなものだ。
こいつも大事
- 起始:肩甲骨下角後面
- 停止:上腕骨の小結節稜
- 機能:肩関節の内転、伸展、内旋
- 支配神経:肩甲下神経(C5,6,7)
大円筋もまた、クライミングやプル系やローイング系のトレーニングでよく働いてくれる。
力こぶ!上腕二頭筋!
腕太くしたかったらまずは懸垂
上腕二頭筋、いわゆる力こぶの大きさは昔から強さの象徴みたいな感じではないだろうか。
人にもよるのだが、上腕二頭筋は肥大させるのが難しく、腕を太くしたい場合裏側の上腕三頭筋を鍛えた方が効率が良い。
だがもちろん例外も存在する。
それはアームレスリングの選手だ。
トップ選手にまでなると、バーベルカールは100キロを超え、片手でのプリーチャーカールすら50~60キロまで片手でやっているし、
懸垂に関しても腰にベルトを巻き、そこに鎖を通し、重りをぶら下げるその重さはゆうに自体重を超えている。
もはや神話のような世界だ。
どこまで上腕二頭筋は強くなれるのか
- 起始:長頭/肩甲骨の上結節・短頭/烏口突起
- 停止:橈骨粗面、上腕二頭筋腱膜
- 機能:肘関節の屈曲、前腕の回外、肩関節の屈曲の補助
- 支配神経:筋皮神経(C5,6)
肘を曲げる時に力が働くすべてのトレーニングで作用する。
その最高峰のアスリートが、アームレスリングになる。
もちろん、懸垂/チンニングの時にも強く働くし、少し腕よりの懸垂へと変化したりバリエーションを加えることで、あなたの上腕二頭筋は強くたくましく育っていくだろう。
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懸垂/チンニングのフォーム
フォームこそトレーニングの要である。
とても重要な部分に来ましたね。笑
懸垂と同じ部位が鍛えられるラットプルダウンというマシンがあるのだが、
懸垂はフォームが難しい。
見たことあるはず?
このラットプルダウンと懸垂の一番の大きな違いは、【身体が固定されているのか否か】
懸垂の場合は、宙に浮いている状態のため、
バランスが悪い中で、左右均等に懸垂を行わなければいけない。
このように、
- 反動を使わない。
- ”チン”とは顎のことを指す。なのでなるべくバーに顎を持っていくまで上げきる。
- 腕だけで引こうとしない。
というのがまずは前提に頭に入れてほしい。
詳しくはまた別の記事にて紹介するが、
イメージとしては、
- 胸を張って、その胸をバーにぶつけに行くイメージ。
- もし背中よりも腕が疲れてしまう場合は、握り方をサムレスにしてみよう。
これぐらいのイメージでやった方が、広背筋や大円筋が収縮しやすくなるため、刺激がちゃんといきやすい。
元々の握力もあるが、サムレス(親指を巻かない握り)でやると少し楽になる。
これだけでも意識してみるだけで、かなり変わってくるはずだ。
懸垂というのは、
主働筋が広背筋になり、多働筋に上腕二頭筋や大円筋などが含まれる。
そのため、懸垂をやる理由は腕の強化ではなく、基本的には背中狙いになる。
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呼吸の仕方と腹圧について
呼吸に関しては色々なやり方があると思う。
懸垂/チンニングに関しては呼吸のタイミングが難しいため、
- 引くときはなるべく息を止めることで力みを生む。
- 腕を伸ばしながら息を吸う方が、胸郭も広がるため吸いやすい。
ぐらいの感じで十分だ。
懸垂/チンニングに関しては、腰椎を酷使するようなトレーニングではないため、腹圧はそこまで必要ではないが、
自分の呼吸のリズムに合わせての呼吸の仕方や、プレートやダンベルなどをぶら下げてやる場合は、腹圧を掛けた方が、体幹が揺れなくなり安定するため、 そういう意味では腕を引きやすいかもしれない。
※一応腹圧について参考までに記述しておこう。
バルサルバ効果について
- 腹圧をかけると胸腔内圧が上昇します。この時息を止めて腹筋に力を入れることで筋肉が緊張し、血圧が上昇して心拍が早まることで瞬間的なパワーが上がることです。
- 重いものを持つときや妊婦さんが出産するときにお腹に力を入れるのもこのバルサルバ効果で、一時的な筋出力が向上を促します。
※ただし力みすぎると「眼底出血」や急激な血圧の上昇・低下によりふらつきや立ちくらみが起こることもあるので、息の止め過ぎには注意しましょう。
この腹圧が掛かっている状態は、ベルトと腹筋による両方からの圧力により、背骨をニュートラルなポジションで維持してくれる。
懸垂以外の、例えばパワーラックを使用するようなトレーニングの場合は、非常に大切な事項である。
懸垂の目的別/回数・セット数
こちらも非常に重要項目。目的によって変えるからだ。
トレーニングにおいて回数・セット数はとても重要になります。 トレーナーや指導者に当たる人は、目的別に回数・セット数を作っていくのが基本になる。
例えばダイエットがメインの場合は最大筋力をつける必要はないため、10RM以上の負荷は基本的に要らない。
※このRMというのはいうのは、レペティション・マキシマム(Repethitoin Maximum)の頭文字をとった略語です。 簡単に言うと、筋力を何%使っている時に、何回こなせるかという一つの目安になる。
下の表を見てみよう。
例えばスクワットが一回上げるのが100キロの人の場合、 100キロが1RM(1回)になり、10RM(10回)やる場合は75キロ前後が目安になってくる、という感じだ。
※参考にしてみよう。
100% | 1RM:筋力 |
95% | 2RM:筋力 |
90% | 4RM:筋力 |
85% | 6RM:筋力 |
80% | 8RM:筋力・筋肥大 |
75% | 10RM:筋肥大 |
70% | 12RM:筋肥大 |
65% | 16RM:筋肥大 |
60% | 20RM以下:筋持久力 |
50% | 30RM程度:フォーム・テクニック習得 |
そのためトレーナーは、このレップ数が非常に重要になる。
ダイエット/シェイプアップなら
回数とセット数は大事。
ダイエットがメインの人の場合はまずは代謝を良くしなければならない。
そしてそのためには、筋肉を大きく・増やしていかないといけないため、
筋肥大メニューである、
- 回数は12~20回
- セット数は3~4セット
- レストは60秒~90秒/※参考水準
をベースにトレーニングメニューを組むことが多い。
※(↑懸垂のみで、+他に1~3種類の腕やラットプルダウン、ダンベルロウなどのトレーニングメニューを組み合わせていく。)
一般的に言われている週2~3日がきつい場合は、決して無理をしなくてもいいので、
まずは筋肉痛や疲労度合いを常に確認しながら週1~2日からやり始めてみるのがいいかもしれない。
筋肥大/筋力向上なら
逆に筋肥大・筋力を向上をメインとする場合は、
なるべく1週間の中でやる頻度を多く取り入れた方が筋力も筋肉量も増えやすいという大学の研究論文も出ている。
なので疲労具合を考えながら週2~3日で、
- 筋肥大なら8~15回/3~5セット。
- 筋力なら1~6回/3~5セット。
- どちらもレストは90秒~120秒ほど/参考水準
まずはこれでトレーニングメニューを組んでみることをオススメする。
※👆これも1種目でのメニューですので、+2~4種目同じ部位の種目を加える。
題名
- ダイエットなら10~20回で3~5セット/週1~3を目標にしてみよう!
- 筋肥大なら8~15回で3~5セット/週2~4を目安にやってみよう!
- 筋力なら1~6回で3~5セット/週2~4を目安にやってみよう!
レスト(休憩時間)に関しては、息が整ってきたぐらいで次のセットに行くと良いでしょう。
あまり厳密に60秒や90秒というのは難しいため、基本どの目的別であっても自分の呼吸の落ち着き具合を見ながら調整してみよう。
デッドリフトにおすすめギア
握力を補うようにもオススメ
ベルトとパワーグリップはたくさんあるのでどれが一番いいというのは決められないが、
いろんなトレーニングベルトとパワーグリップ、ストラップを使ってきた経験上、
- 耐久性
- コスパ
- 使い勝手の良さ
の3点に着目してこの下のをオススメしていこう。
パワーグリップなら
👇こっちでも大丈夫。
補助用のゴムバンドなら
これを使っての懸垂の仕方は懸垂のフォームの別の記事にて紹介予定。
簡単に言えば、上からチューブを吊るし、そこに立つように足をかけて、そのゴムの反発性を利用して補助として使うやり方だ。
加重したいなら
自重では物足りなくなってきたら、負荷をかけて挑戦しよう!
そしてもちろん自宅でも!
これなら懸垂以外にも、
- ポコッと出た下っ腹を鍛えられるレッグレイズ
- プルプルの二の腕を撃退出来るディップス
も一緒に可能なのでお得だ。
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