前回は、
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鳥飼オステオパシーで重度の坐骨神経痛を完治させた体験談!part3
オステオパシーで重度の坐骨神経痛を完治させた体験談。今回はパート3として、実際に受けてきたときの状況を話してみることにしよう。一体どんな医院で、どんな治療をするのか。そして他の接骨院とどう違うのか。そしてその後の近々の経過はどういう状態なのか。どんなお客さんがどのくらい通っているのか。気になるところだ。
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初めていった時のことをメインに書いてみた。
今回は、そもそもオステオパシーとは何ぞや???ということを書いていこうと思う。
分からない人からしたら、全然正体不明の治療に聞こえるかもしれないし、
ちょっと気になっている人には、オステオパシーについての理解を深める場所にしようと思う。
オステオパシーって?
オステオパシーとはなんなんだ?
オステオパシーとは、アメリカ生まれの医療行為であり、その後ヨーロッパへと広まり、現在ではWHO(世界保健機関)で認められ、フランスで国家資格となっている。徒手による国際的にも認められている療法だ。
※WHOとは、世界保健機関のこと。
世界の医療団体のトップ機関であり、世界194か国が加盟している。
約8,000人の医師、疫学者、科学者、管理者など、世界をリードする公衆衛生の専門家により編成されている。
アンドリュー・テイラー・スティル考案の手技医療行為
アンドリュー・テイラー・スティル(A.T.ステイル)は、アメリカ、ミズーリ州で1874年に創始された、手による身体調整法だ。
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医師であったA.T.ステイルは自身の子供を髄膜炎で亡くしており、当時の医療技術の限界と子供たちを救えなかった以来、本当の意味での医療を追求していた。
研究を重ね、試行錯誤の結果、身体を治癒させるのには手による手技行為がでの調整が良いと分かり、またその身体自身を治すには、自己治癒力の向上が不可欠。
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その【自己治癒力】には、血液循環が深く関係していると知り、今でもオステオパシーの治療技術の根底はこの血液循環の良好さ、そしてこの血液や同じ循環系で大事な神経やリンパ管、またそれらが通る臓器や筋肉の調整をしていくことで、本来人が持っている自己治癒力を上げることでを治療の主としている。
参考文献:スティルアカデミージャパン
またA.T.ステイルは、
身体を治しているのは血液である。血液の中には出血を止めたり、外部から入った毒素を死滅させたり、身体を補修したり、余分に出来た繊維を溶かす物質も含まれている。この血液を身体中にくまなく巡らせるようにし、身体が自分を治すように仕向ける事をするのがオステオパシーの仕事である。
という言葉を残している。
この血液循環・そして自己治癒力の向上には、
- 血液、リンパを含む体液の循環具合
- 臓器の本来あるべき位置の相違の調整
- 自律神経系の調整
現在はさらに進化し、ここまで考慮することで、さらに深く患者の状態の考察を可能にし、治療へと繋げている。
オステオパシーの大事な4つの指針
4つの大事な指針
少し内容が難しいため、文献内容となるべく相違が無いように解釈していこう。
身体の中はその他全体と密接に関係している
全体的(包括的)な考えはホリスティックと呼ばれ、人間の身体は痛みがある箇所だけを考えるのではなく、もっと身体全体的に考慮していく必要性がある。
なぜなら、頭の髪の毛から、腕、体幹、脚、そして中にある臓器や血管、リンパ管、神経系はすべて、繋ぎ合わさっているからだ。
例えば、頭痛がひどい人は、脳に異常があるのではなく、実はもっと別の、股関節や脊柱の異常が原因であったりするということだ。
本来人が元々持ち合わせている高い自己治癒力
オステオパシーとは、薬や手術を施すのではない。
徒手による臓器や骨の位置の調整、血液やリンパ、自律神経の調整などをすることで、【患者さん本来の自己治癒力】を向上させることにある。
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その場その場の対症療法ではなく、今出ている症状に対して、自分の対抗勢力を強くさせることで、自身で治癒が出来るようにさせることがオステオパシーの本髄だ。
身体の機能と構造のバランス
身体機能とは、大切な土台となっている骨格、臓器の正しい位置、血液・リンパ管の正常な循環がバランスよく助け合ってこそ成り立つものだ。
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人間の複雑すぎる恒常性(ホメオスタシス)を保てているのはこの、機能と構造の絶妙なバランスがあってこそだ。
一つ一つが大きく、簡単な積み合わせならすぐに直せるが、人の身体のように恐ろしいほ精密な中身の生き物は、どこか小さな部分がちょっとでも悪くなっただけで、異常がすぐに発生する。
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そのため、異常がどこで起きているのか、なにが本当の原因になっているのかの深い考察力が必要とされる。
血液循環の重要性
スティル医師によると、動脈血がもっとも重要であると語っている。
動脈とは簡単に言うと、栄養成分や酸素、様々な免疫物質などを身体の隅々へと運んでいる、まさに最も大事な器官だ。
大事に部分を表すときに【これは○○の動脈だ】と表されるほど。
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この血液の中に含まれている、人が本来持っている外部への対抗勢力構成成分を行き渡らせるために、上の3つの調整をする必要がある。
参考文献:スティルアカデミージャパン
この4つは密接に関わっており、オステオパシーの施術をしていく以上はこれが基礎となる。
オステオパシーは難しい?
解剖学を極めなければ理解することすら困難。
私自身、いまだにまだまだ理解が乏しいが、その効果は実感済みだ。
例えば、足首に小さなズレがあるとしよう。
- まず周辺の靱帯や筋肉、そして骨へと炎症が伝わる。
- そこからさらに近くの関節へとうつっていき、
- 近くの臓器へとうつっていく。
そうして全身へ微弱ながらもズレによる弊害はだんだんと広がっていく。
こんなイメージだ。
腰痛がある人は腰が痛いのではなく、その痛みが出ている周辺の血液や神経周りから考察し、
実はどこかの脊柱のズレが原因だったり、それこそ足の偏りや臓器の位置の異常による重心の異常により、片側に痛みや症状がでるなど、
そこだけを見るのではなく、全体を俯瞰することが大事になる。
目の前だけ見ていても、状況はまるで把握できてこないのと同じ考えだ。
- 血液の循環が大事
- それを可能にするためには、各臓器の位置や骨格などの正しい位置などの調整が必要になり、
- またそれをするためには、そもそも異常の発信源はどこからでているのかを全体的に俯瞰して考察する必要が出てくる。
本来の原因を探る。
そしてそれを見つけ出し、オステオパシーによる徒手施術により、血液の循環を良くし、
また臓器の位置や骨のズレなどを整えていく、
そうすることで、身体全体を良くし、自身の自己治癒力を向上させ、異常がある部分を【自分で治癒させる】力を促す。
頭蓋オステオパシーへと進化
進化させることでさらに深い考察が可能になった。
スティル医師の直属のDr. ウィリアム・ガナー・サザーランドという医師がさらにオステオパシーを進化させた。
それが今では主流となっている頭蓋オステオパシーだ。
それは、
頭蓋オステオパシーとは
サザーランド医師は頭蓋骨の縫合に着目し、特に側頭骨を興味を持った。
そこに30年という月日を研究に当て、ついに完成したのが、頭蓋オステオパシーだ。
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頭蓋骨の中に脳があり、そしてそこから頚から下のすべての器官へと神経が繋がっている。
脳と神経(脊柱の中枢神経)、そして神経を包んでいる三層の膜(軟膜・くも膜・硬膜)、脳脊髄液などが一体となって機能している。
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そして、頭蓋骨とは脊柱、股関節へと繋がってるため、この頭蓋骨へのオステオパシーによる施術で調整をすることで、
以前までは治療が難しかった(オステオパシーに限らずすべての分野で)疾病への
- 神経系の治療
- 障害児への治療
- 重度の痛みが出る疾病の治療
などに対し、有効であるという効果の実証を得ることが出来た。
わたしが苦しんだ、坐骨神経痛/梨状筋症候群に対しても効果があったのは、言うまでもないだろう。
ちなみに私の場合は他にも、
- 鼻炎
- 喘息
- 好酸球性中耳炎
とまぁ、もはやどの科の症状についても色々お世話になっている。笑
スティル医師のオステオパシー
手というのは不思議だ。
ただの上肢の先端にある器官では無い。
人を癒すことも出来るし、傷つけることも可能だ。
モノを作るときも手を使うし、
反対に壊すときも、
なにかを書く時も、
なにかをつかみ取るときも、
もちろん手術をするときだって、経験からくる感覚でやるだろうし、
スポーツだって手を使うだろう。
【手】というのは人間の器官の中で、最も使用回数が多く、最も精密な動きが可能であり、また最もケガをしやすい部分でもある。
誰かに【手】を差し伸べる時や、色んな状況から助け出すときだってそうだ。
【手】というのは、じつは脳や心臓なんかよりも、もしかしたら最も感情や気合や考えや、そういうものが含まれやすいのかもしれない。
勘違いしないでいただきたいのは、
オステオパシーは別にスピリチュアルなことでもないし、プラシーボ効果を使用しているわけでもないので、安心してほしい。
世界ですでに認められている医療技術であって、単に日本ではまだ認知度が低いだけだ。(日本は認可が厳しく、国産大好き国家のため、受け入れるのに時間が無駄にかかってしまう。)
スティル医師が提唱してから、約150年も経っているのにもかかわらず、世界ではきちんと認められているオステオパシー。
オステオパシーの創業者である彼の理論は、
- 体の痛みを、ある姿勢をとらせることによりその痛みを劇的に治してしまうカウンター・ストレイン・テクニック
- 内臓の動きを調整し、内臓由来の症状をとる内臓マニピュレーション
- 筋肉の力と作用を利用して骨格を調整する筋エネルギーテクニック
という形で進化しており、
世界中の医師、PT(理学療法士)、OT(作業療法士)、柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、看護師などの国家資格を持っている人たちが、試行錯誤しながら、今もなお新しい技術を作り続けている。
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特にスティル医師が重要視していたのが、【解剖学】だ。
約150年前にもかかわらず、彼の考えはすでに150年後を見据えての最先端の治療法だったのだろう。
骨の形態、関節の構造、筋肉の付着部位、神経の走行と支配領域、血管の分布、全身の膜組織など、当時の身体の構造を、深く学ぶことから始まり、
- なぜ炎症が起きているのか
- なぜこの疾病になっているのか
- この疾病の時、身体はどういう反応をして、回復へ向かうのか
- そしてその時に身体治癒力をどうすれば向上させられるのか
オステオパシーでは、徒手による施術により、
筋肉、内臓、骨、自律神経系、体液(血液やリンパ)の循環、筋肉や臓器の膜組織の調整、そしてそれに付随する炎症や痛み、腫れなどの不快な症状へアプローチをし、
本来持っている自己再生能力を向上させてくれる。
参考にした文献・サイト